卯の花色(うのはないろ)

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“The Tent- Lilly” by Garrison Gunter / CC BY-SA

ごくわずかに青みがかった真っ白な色のことです。ウツギの花の色に由来しています。
平安の頃から白を表すのに使われてきた伝統的な色名で、卯の花色は雪のように白いと形容されます。

銀鼠(ぎんねず)

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“Foggy footsteps” by suziesparkle / CC BY-NC-SA

明るい灰色です。銀鼠の銀は金属の銀の輝く色で白と同一視されることもあります。鼠は灰色のことで、明治時代より前は「灰色」という言葉は避けられていたようです。火事になってすべてが灰になることを連想することから、忌み避けられていたという説があります。

鈍色(にびいろ)

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“Dun Laoghaire County Dublin (photographed from the pier)” by William Murphy / CC BY-SA

やや青みがかった灰色です。かつては鈍い色全般を指していたようです。
平安時代には貴族の喪服の色として用いられました。青みをさらに強くした色は「青鈍色(あおにびいろ)」といい、尼僧の服飾などにも用いられました。

涅色(くりいろ)

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“Spiral-Structured Lichen” by Fergus Ray Murray / CC BY-NC-SA

茶色がかった黒のことです。涅は川底の黒土を指し、その泥で染めた布の色を涅色といいました。
同じ読みの色名に「栗色(くりいろ)」がありますが、こちらはクリの実の皮のような灰色がかった赤みの茶色で、英語の「マルーン」よりくすんだ色になります。

橡色(つるばみいろ)

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“Lausanne by Night 68” by Stephanie Booth / CC BY-NC-SA

黒に近い、濃い灰色です。ツルバミはクヌギの古い名前で、クヌギの木の皮や実であるドングリで染めた布の色に「橡」が使われます。媒染剤によって色味が変わり、鉄媒染だと黒に近い色になります。これが「橡色」で「黒橡(くろつるばみ)」とも呼ばれます。
灰汁を媒染にすると黄色がかった明るい茶色に染まり、この色は「黄橡(きつるばみ)」といいます。

濡烏(ぬれがらす)

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“DSC03002” by Mark Ordonez / CC BY-SA

カラスの羽のような真っ黒のことを指します。「烏羽色(からすばいろ)」「濡れ羽色(ぬればいろ)」とも呼ばれます。
カラスだけでも充分に黒いですが、物は濡れるとより濃い(暗い)色に見えます。このため、「濡れ」をつけて黒さを強調した色となります。また、水に濡れて艶々とした状態も表現します。
似た表現に「漆黒(しっこく)」があり、こちらも漆塗りの黒のような艶のある黒です。