瓶覗き(かめのぞき)

瓶覗きのイメージ

“blue on blue” by Cyndy / CC BY-NC-SA

ごくごく薄い藍色です。瓶覗きの「瓶」とは、染料の藍を入れておく瓶のことです。本来であれば、瓶を覗くとどろどろと濃い藍色が見えるはずなのですが、ちらりと覗いただけなら薄い色しか見えないだろうという遊び心から生まれた名前です。
似た色を表す名前に、白藍(藍白)、白殺しがあります。藍染めは繊維を何度も藍にくぐらせて染色し回数を重ねるごとにその色は濃くなりますが、いちど藍に浸しただけの淡い水色をこう呼びます。

露草色(つゆくさいろ)

露草色のイメージ

“A Summer Sunday in Santa Fe – 04” by Aurelio Asiain / CC BY-NC-SA

ツユクサの花の濃い青ではなく、その花で染めた明るく鮮やかな水色を指します。
布に草花の汁を摺りつけたり、布の上に草や花を置き上からたたいて布に色を移すことを摺り染めといい、もっとも原始的な染色法の一つです。自然の綺麗な色を身に着けたい、生命力を取り込みたいという欲望は古くからあったのでしょう。
同じ色を表す名前に、花染(はなぞめ)、うつし色などがあります。

鴨の羽色(かものはいろ)

鴨の羽色のイメージ

“Hat” by Arria Belli / CC BY-SA

緑みの強い、濃い青です。マガモのオスの頭の色、あるいは羽の光沢のある部分(翼鏡)を思い浮かべてください。
英語でも、カモの羽に由来した「ティールグリーン(teal green)」や「ダックブルー(duck blue)」という色名があります。光を浴びてつやつやと輝く深い色は、時代も地域も問わず人の目を引いたのでしょうね。

鉄紺(てつこん)

鉄紺のイメージ

“boat4” by mike138 / CC BY-SA

少し緑みのある深い紺色です。鉄で染めた色ではなく、藍で染めた色を指します。
紺は藍染を重ねた濃い色全般のことですが、そのなかでも、鉄を焼いた表面の色または鉄の釉薬の色を思わせる色味を持つものを鉄紺といいます。
鉄色(てついろ・くろがねいろ)も似た色です。

萌木色(もえぎいろ)

萌黄色のイメージ

“IMGP1627” by drazz / CC BY-SA

春に顔をだす植物の葉のような黄緑色です。萌黄色とも書きます。
中国にも、同じ色を表すのに「芽緑(ヤーリュー)」「春緑(チュンリュー)」という言葉があります。どの名前からも、春を迎えるよろこびが匂ってきそうです。
同じ読みで漢字違いの「萌葱色」は、葱(ねぎ)の字が与えられている通り、濃い緑色を指す場合もあります。

柳色(やなぎいろ)

柳色のイメージ

“Sheep” by Laurel F / CC BY-SA

柳の葉に由来する黄緑色です。
柳は生命力旺盛なため、魔除けの木としても尊ばれてきました。また、春の早い時期に葉を出し、山桜や梅の淡い紅色とのコントラストが綺麗なことから春の情景としても万葉集の昔から親しまれています。
英語には似た色名で「ウィローグリーン」がありますが、こちらは柳色よりも灰色がかったくすんだ黄緑を指すことが多いようです。