紅(べに、くれない)

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“rose” by Srinayan Puppala / CC BY-SA

ベニバナで染めた鮮やかな赤です。やや紫みを帯びています。
くれないという名前は「呉の藍」からきているといいます。呉は『三国志』で有名な魏・呉・蜀の三国のひとつで、三世紀頃に現在の中国にあった国です。藍は藍染ではなく、染料全般を藍と呼んでいたのだそうです。
ベニバナからはごくわずかの紅しかとれず大変貴重なものです。そのため、アカネなどで染めた赤に対し、ベニバナだけで染めた紅を特に「真紅」といいます。

蘇芳色(すおういろ)

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“IMG_1114” by kevin / CC BY-SA

マメ科のスオウという木の芯で染めた、紫みのくすんだ赤です。
スオウでの染色は、媒染剤によって、赤から紫までの色を作ることができます。このため、高価なベニバナやムラサキの代わりにスオウで紅色や紫色を染めることがありました。スオウで染めた色は、似紅、似紫と呼ばれます。

躑躅色(つつじいろ)

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“Cinderella’s shoe” by Loles / CC BY-NC-SA

ツツジの花の色に由来する、鮮やかな濃いピンクです。やや紫がかっています。
ツツジは古くから日本に自生し、また交配品種も数多く作られてきました。春から初夏にかけて華やかな色を咲かすツツジは人々の印象に強く残ってきたのでしょう。
英語でも同様の色を、ツツジを指す「アザレア」と呼んでいます。

菖蒲色(あやめいろ・しょうぶいろ)

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“pinKsky” by Ol.v!er [H2vPk] / CC BY-NC-SA

紫のアヤメの花のような、やや赤みに寄った紫色です。菖蒲は「あやめ」とも「しょうぶ」とも読みますが、アヤメとショウブは別の種類の植物です。
似た色に、菖蒲色よりも赤みのつよい「杜若色(かきつばたいろ)」があります。

菫色(すみれいろ)

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“Eyes” by Evan Leeson / CC BY-NC-SA

スミレの花のような鮮やかな青紫です。
英語の「バイオレット」もスミレの花から名づけられた色名です。一方、紫の仲間でも「パープル」は巻貝から採られる染料で染めた、赤みの紫のことを指します。

茄子紺(なすこん)

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“Thistle Heart” by Evan Leeson / CC BY-NC-SA

ナスの実のようなごく暗い紫のことです。
日本語以外でも、ナスの実の色は色名として使われており、たとえば英語では「エッグプラント(eggplant)」、フランス語では「オーベルジーヌ(aubergine)」と呼ばれています。